結婚の準備
昭和三十年頃の結婚準備

住生活の準備(続き)

C家具を選ぶ考え方

今までお話ししたように、それぞれの場合に応じて、最小限の家具を選んでゆくわけですが、選ぶときに基準としたい考え方があります。

(イ)いくつかの用途に使えるものを選ぶ
もちろん理想をいえば、一つの目的のために作られた家具を選んだほうが、その目的に使うためにはよいわけです。しかし、最小限の家具と七て、いろいろな制約を受ける場合には、一つの目的にしか使えない家具よりは、いろいろな目的に使える家具のほうが便利だ、ということになりましょう。
たとえば、食事もできるし、その上で読書や書きもの屯でき、まだだんらんの場所にもなるL・Dセット。
組立てを違えることで、いろいろな用途に使えるユニット家具(ホモニットなど)。
こうした家具は、そのために便利なものの一つということができます。

(ロ)あとから追加補充のできるものを選ぶ
どういうことで、せっかくそろっているセットの一つをこわしてしまう、どいうことがないとはかぎりません。
そんなとき、それがわざわざ注文して作ったものだったら、補充ができなくて、そのセットがキズものになってしまいます。
あとからでも追加補充のできるもの-大量生産されているものを選ぶのが望ましいわけです。
あとからでも、自由に追加補充のできるものなら、余裕のない場合、その最小限の必要量を買って、あとから残りの量をそろえることにしても、チグバグにならずにすむわけ。

(ハ)その他のことでは
使いやすいものとか、長持ちするじょうぶなものを選ぶのは、もちろんのこと。
また、おくときのスペースと、硬うときのスペースを変えられるもの積み重ねられるいすとか、折りたたみのできるいす、甲板を伸長できるテーブルなど、あるいは戸棚の戸が反転してものを書ぐ台となるライティングボードーとうした家具類を選ぶのも、狭い住まいのスペースを活用する一つのやり方といえましょう。


D家庭生活に必要な家具と日用品
ここで、住まいのカラだけがあって、そこへ全部新しく道具を持ち込んで生活する場合に、どんな家具や日用晶がいるかを考えてみましょう。
それには一日の生活を人間の暮らし方から分けて、その生活には何が必要になるか、と考えてみるのがよいど思われます。
(イ)洗面
ぜひほしいもの・・鏡台(三面鏡が人気があります)化粧品類を入れる=約三八〇〇円

(ハ)食事
ぜひほしいもの・・(すわる生活)キャブ台=約三三〇〇円。
(腰かける生活)食卓テーブルといす=約五四〇〇円。
(共通して)食器戸棚(茶だんす)=約六五〇〇円。テーブルクロス=約三〇〇円。
余裕あれば:電気冷蔵庫約四万六〇〇〇円。

(ニ)着替え
ぜひほしいもの・・洋服だんすーーブラシ、ハンガーを入れる=約一万六五〇〇円。整理だんす=約六八○○円。
余裕あれば・・和だんす=約一万六〇〇〇円。姿見=約一万三〇〇〇円。

(ホ)外出
ぜひほしいもの・・〔腰かける生活〕スリッパ入れースリッパを入れる=約五〇〇円。
〔共通して〕はきもの入れ(ゲタ箱)1くつみがき用具を入れる=約五〇〇円。かさ立て=約一〇〇〇円。くつベラ=約一〇〇円。
余裕あれば・・〔腰かける生活〕マット(上下とも)=約九〇〇円。
〔共通して〕衣帽掛け=約二二〇円。

(ヘ)そうじ
ぜひほしいもの・・ほうき(屋内用、屋外用)=屋内用約二〇〇円。はたき=約二五円。バケツ=約一二〇円。ぞうきん=約五〇円。たわし=約三〇円。清掃剤各種。ちりとり=約二五円。ちりかご=約一三〇円。ゴヘミ箱。
余裕あれば・・電気そうじ機=約一万四〇〇〇円。

(ト)せんたく
ぜひほしいもの・・たらい=約六五〇円。または電気せんたく機=約一万二八○○円。せんたくかご=約三三〇円。石けん入れ=約三〇円。洗剤各種。

(チ)もの干し
ぜひほしいもの・・ ビニールせんたくひも=約九〇円。または物干しざお=約三三〇円。せんたくばさみ=約二〇円。ふとんたたき=約六〇円。
余裕あれば・・小物干し(ピンチリング)=約一〇〇円。

(リ)裁縫
ぜひほしいもの・・ミシンーいす、ミシン針、糸などを含む一=約二万一〇〇〇円。「裁縫用具入れ(針箱)針、糸、指ぬき、はさみなどを入れる=約四〇〇円。裁縫台(裁ち台)=約七五〇円。

(ヌ)アイロンかけ
ぜひほしいもの:アイロン=約一二五〇円。アイロン台=約三五〇円。きりふき=約一三○円。

(ル)買物
ぜひほしいもの・・買物かご=約一二〇円。

(ヲ)だんらん(くつろぎ、緩客)
ぜひほしいもの・・〔すわる生活〕座テーブル=約一五〇〇円。こたつ=約一二〇〇円。夫婦座ぶとん(二枚)=約二〇〇〇円。
〔腰かける生活〕テーブルといす(応接セシト)=約一万三〇〇〇円。ストーブ(電気、ガス、石油など)=約三五〇〇円。カーテン カーテンレールを含む
〔共通して〕ラジオ=約四五〇〇円。灰皿ー喫煙用具を含む=約一〇〇円。時計=約一四五〇円。
余裕あれば・・〔すわる生活〕座いす=約八五〇円。客用座ぶとん(五枚)=約五〇〇〇円。
〔腰かける生活Uフロアスタンド=約二五〇〇円。ソファー=約九〇〇〇円。クッション=約一八○○円。テーブルクロス=約三〇〇円。マガジンラック=約一五〇〇円。じゅうたん(敷物)一帖分=約二八○○円。サイドテーブルー=約四八○○円。
〔共通して〕飾り棚=約一万七〇〇〇円。扇風機=約二七〇〇円。テレビ=約三万七〇〇〇円。レコLドプレーヤー(電蓄も含む)=約六七〇〇円。花器-いけ花用具を含む=約五〇〇円。カメラ=約五八○○円。8ミリシネ=約一万三〇〇〇円。

(ワ)読み書き
余裕あれば・・(すわる生活〕書机=約五七〇〇円。
〔腰かける生活〕書斎机といす=約七八五〇円。
〔共通して〕書棚=約二九〇〇円。

(カ)入浴
ぜひほしいもの・・石けん入れ=約三〇円。洗いおけ(洗面器代用もよい)=約三三〇円。バスマット=約三〇〇円。タオルバー=約四五円。脱衣かご=約二八○円。
余裕あれば・・湯かき棒=約二八○円、腰掛=約三三〇円。

(ヨ)用便
ぜひほしいもの・・ペーパーホルダ亭(またはちり紙入れ)=約二二〇円。

(タ)睡眠
ぜひほしいもの・・〔すわる生活〕敷ぶとん四枚=約八○○○円。掛けぶとん四枚=約一万二〇〇〇円。毛布二枚=約二〇〇〇円。シーツ四枚=約一六〇〇円。ほかにかや、ふとんカバ-、ふとん袋など。
〔腰かける生活〕ベッドニ台=約二万円。ベッドパッドニ枚=約四〇〇〇円。ベッド用毛布四枚=約一万二〇〇〇円。掛けぶとん二枚=約九〇〇〇円。ベッドカバ」二枚=約二四〇〇円。ベッド用シーヅ八枚=約入○○○円。ナイトテーブル=約五三〇〇円。
〔共通して〕まくらカバー四枚=約四〇〇円。まくら二個=約六〇〇円。スタンド=約三五〇円。目ざまし時計=約七五〇円。
余裕あれば・・〔すわる生活〕客用どして、敷ぶとん二、掛けぶとん二、毛布一、シーツ一、まくら一、まくらカバー一。
〔共通して〕乱れ箱=約一〇〇〇円。

(レ)病気
ぜひほしいもの・・救急箱=家庭常備薬品、体温計などを入れる=約一〇〇〇円。

(ソ)工作
ぜひほしいもの:家庭用大工道具セット=約一六〇〇円。

(ツ)娯楽
余裕あれば・・園芸用具 スコップ、じょうろなど=スコップ、くまで各約五〇円。テープレコーダー(8ミリシネをもつ人はさらに楽しみです)=約二万一五〇〇円。バーベキューセット=約一九〇〇円。
こうして、いま、新家庭の一日を生活から分けて、必要とする準備用品について考えてきたわけです。
しかし、これらを整える場含には、入って住む住居の種類によって、準備するものを違えることを知っていてほしいのです。
どんなに万全を期していろいろな生活のための用品をそろえても、実際に入って住む住居が狭くて、それらをおくところもないのでは、困るというもの。
実際に住む家に入りきれないもの、せっかくそろえても、その家では使いようのないものーそうしたものは、ただでさえ失費の多い新生活の準備のときには避けて、もっと他に必要度の高いものを買うか、その分は現金で用意しておくのがよいでしょう。
また、デザインやら材質やらが、時代とともにどんどん改良されてゆくようなものは、なるべくあとでそろえたほうがトク。
なお、住む家に合わせて準備するものを違えるといっても、ひとまず民間のアパートに入っていて、公団アパートの当選を待つ、というような場合。長く住みたいのは、公団アパートのほうなのですから、はじめの民開アパートのときは多少がまんしてもよいということになりましょう。その住居にどのくらい
住む予定か、ということも、準備のときには考えてみたいことです。
なお、この項の金額は、白木屋ほか都内デパートで最低価格に近いものを調べました。